モニタリングとは、障害福祉サービスを使い始めたあとに、利用計画が今の生活に合っているかを定期的に確認する仕組みです。精神保健福祉士として相談を受けていると、「面談で何を聞かれるのか不安」という声をよく耳にします。
結論から言うと、モニタリングは「評価される場」ではなく「困りごとを伝えて計画を整える場」です。
この記事で分かること
- モニタリングとは何か、誰がいつ行うのか
- 面談で確認される3つの内容と当日の流れ
- 事前準備のコツと、困ったときの相談先
モニタリングとは?サービス等利用計画を見直す仕組み
障害福祉サービスを利用するときは、相談支援専門員が「サービス等利用計画」を作ります。この計画に沿って、就労継続支援B型やグループホームなどの利用が始まります。
しかし、体調や生活環境は少しずつ変わります。そこで、計画が合っているかを定期的に確認するのがモニタリングです。制度上は「継続サービス利用支援」と呼ばれます。
この仕組みは「計画相談支援」の一部で、サービス等利用計画の作成と、その後の見直しをセットで行います。
モニタリングは誰が行う?相談支援専門員の役割
モニタリングを行うのは、計画を作成した相談支援専門員です。本人や家族との面談に加え、利用している事業所とも連絡を取り合います。
相談支援専門員の資格や役割は、相談支援専門員とはで詳しく紹介しています。
なお、事業所内で作る「個別支援計画」とは別の書類です。サービス等利用計画は全体の方針、個別支援計画は事業所ごとの具体的な支援内容を示します。
モニタリングの頻度はどれくらい?いつ行われる?
モニタリングの頻度は、サービスの種類や本人の状況によって異なります。標準的な実施期間は市町村が決定し、受給者証にも関係する内容が記載されます。
利用開始直後は間隔が短くなる場合があり、生活が安定すると間隔が空くこともあります。具体的な期間は、お住まいの自治体の窓口や担当の相談支援専門員にご確認ください。
計画を変更したいときは?
次の定期面談を待たなくても、体調や生活の変化があれば相談支援専門員に連絡して構いません。必要に応じて計画の変更や、支給決定の見直しを検討できます。
モニタリングで確認される3つの内容
面談で確認される内容は、大きく次の3つです。
| 確認内容 | 具体的な例 | 伝えるポイント |
|---|---|---|
| サービスの利用状況 | 通所日数、休みがちな曜日、作業内容との相性 | 続けにくい点を正直に伝える |
| 心身・生活の変化 | 睡眠、服薬、通院、人間関係、金銭面 | 小さな変化も話す |
| 今後の希望・目標 | 働き方の希望、一人暮らしなどの将来像 | うまく言えなくても構わない |
① サービスの利用状況
計画どおりに通えているか、作業や支援が負担になっていないかを確認します。休みが増えた理由を話すことで、日数や内容の調整につながります。
② 心身・生活の変化
睡眠や食事、服薬、通院の状況などを聞かれます。医療的な判断は主治医が行うため、気になる症状は主治医にも相談してください。
③ 今後の希望・目標
「もう少し日数を増やしたい」「別の働き方を試したい」といった希望も大切な情報です。就労継続支援B型の概要は就労継続支援B型とは、他サービスとの違いは就労移行支援との違いをご覧ください。
モニタリング面談の流れは?当日までの4ステップ
- 相談支援専門員から日程の連絡が入る
- 本人・家族・事業所の様子を整理しておく
- 自宅や事業所などで面談を受ける
- 必要に応じて計画の見直しや事業所との調整が行われる
面談時間は状況により異なります。話しやすい場所や同席してほしい人がいれば、事前に希望を伝えられます。
モニタリングで困らないための事前準備は?
準備といっても、難しいことはありません。次のようなメモがあると、伝え忘れを防げます。
- 最近よく眠れた日、眠れなかった日
- 通所で楽だったこと、つらかったこと
- 服薬や通院で困っていること
- お金や住まいなど生活面の心配
- これからやってみたいこと
話すのが苦手な方は、メモを見せるだけでも構いません。家族が同席して補足する方法もあります。
モニタリングをきっかけに、通所日数や作業内容を調整して続けやすくなるケースもあります。
モニタリングでサービスが打ち切られることはある?
モニタリングの結果だけで、サービスが一方的に打ち切られる仕組みではありません。目的は、本人に合った支援へ整えることです。
ただし、状況によっては利用日数の変更や、別のサービスへの切り替えを検討することがあります。不安な場合は、遠慮せず相談支援専門員に確認してください。
グループホームなど暮らしの支援を検討中の方は、グループホームとはも参考になります。制度全体は厚生労働省の障害福祉サービスのページでも確認できます。
よくある質問
Q. モニタリングは断ることができますか?
A. モニタリングは計画を適切に保つための仕組みで、サービスを継続して使ううえで重要な役割があります。日程が合わない場合は、まず相談支援専門員に別日を相談してみてください。
Q. モニタリングに家族は同席できますか?
A. 多くの場合、同席は可能です。本人が話しやすい形を優先し、事前に相談支援専門員へ希望を伝えておくと安心です。
Q. 事業所への不満を話しても大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。むしろ、続けにくい点を共有することが計画の改善につながります。相談支援専門員が事業所との調整を検討しますので、率直に伝えてみてください。
Q. モニタリングの費用はかかりますか?
A. 利用者負担については世帯の状況により異なります。詳しくはお住まいの自治体の窓口でご確認ください。
琉仁福祉会へのご相談について
NPO法人琉仁福祉会は、沖縄県沖縄市と埼玉県で就労継続支援B型を運営しています。見学や体験利用、計画づくりに関するご相談もお気軽にどうぞ。
まとめ:モニタリングは暮らしを整える対話の場
モニタリングとは、サービス等利用計画を定期的に見直し、今の自分に合う支援へ整える仕組みです。確認されるのは、利用状況・心身の変化・今後の希望の3つです。
精神保健福祉士として伝えたいのは、うまく話せなくても大丈夫ということです。小さな困りごとから共有してみてください。なお、制度の詳細は自治体により異なるため、窓口でのご確認をおすすめします。
