年金生活者支援給付金とは|対象となる3つの要件と請求5ステップを精神保健福祉士が解説

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年金生活者支援給付金は、障害基礎年金を受けている方のうち、前年の所得が一定以下の方に支給される給付金です。障害年金に上乗せされる形で受け取れます。

精神保健福祉士として相談を受けていると、「障害年金をもらっているのに、この給付金は知らなかった」という声を耳にします。請求しなければ受け取れないため、知っているかどうかで差が出る制度です。

この記事で分かること

  • 年金生活者支援給付金の仕組みと、障害年金との違い
  • 対象となる3つの要件と、請求の5ステップ
  • 工賃収入があるときの考え方と、よくある質問

結論:障害基礎年金の受給者は、請求すれば上乗せで受け取れる可能性があります

年金生活者支援給付金は、障害基礎年金の1級・2級を受けている方が対象です。前年の所得が基準額以下であることが条件になります。

自動的に振り込まれるわけではありません。多くの場合、日本年金機構から届く請求書を提出して初めて支給が始まります。心当たりのある方は、早めに確認しましょう。

年金生活者支援給付金とは?障害年金との違い

年金生活者支援給付金は、年金だけでは生活が苦しい方を支えるために、2019年10月から始まった制度です。年金に上乗せして支給される「福祉的な給付」と位置づけられています。

障害年金そのものとは別の制度で、請求先や審査も別になります。違いは次の表のとおりです。

項目 障害年金 年金生活者支援給付金
目的 障害によって生活や仕事に制限がある方の所得保障 所得が低い年金受給者の生活を支える上乗せ
条件の中心 障害の状態、保険料の納付状況 障害基礎年金の受給、前年所得
請求先 年金事務所など 日本年金機構(年金事務所)
手続き 診断書などを添えて請求 請求書を提出して認定を受ける

障害年金そのものの仕組みは、障害年金の受給要件と申請の流れで詳しく解説しています。制度の全体像は厚生労働省の障害年金のページでも確認できます。

年金生活者支援給付金の対象は?3つの要件

障害基礎年金に上乗せされる給付金の対象は、次の3つをすべて満たす方です。

  1. 障害基礎年金の1級または2級を受けていること(障害厚生年金の方も、障害基礎年金を受けていれば対象になります)
  2. 前年の所得が、定められた所得基準以下であること
  3. 日本国内に住所があること

所得基準の金額は、年度によって見直されることがあります。具体的な金額は、日本年金機構や年金事務所でご確認ください。

年金生活者支援給付金はいくらもらえる?等級による違い

給付額は、障害の等級によって異なります。1級の方は2級の方の1.25倍が目安とされています。

具体的な月額は、物価の変動などで毎年度見直されます。最新の額は、日本年金機構の案内や年金事務所でご確認ください。

なお、この給付金は非課税とされています。手元に残る金額が税金で減るという心配は、基本的にありません。

年金生活者支援給付金の請求方法は?5ステップ

請求は、次の流れで進めます。

  1. 障害基礎年金を受給していることを確認する(年金証書や振込通知書で確認できます)
  2. 日本年金機構から届く請求書を探す(封筒に「年金生活者支援給付金」と書かれていることがあります)
  3. 請求書に必要事項を記入する(不明な点は年金事務所で相談できます)
  4. 請求書を提出する(返信用の封筒で郵送するか、年金事務所の窓口に出します)
  5. 認定の通知を受け取る(認定されると、年金の振込と合わせて支給が始まります)

これから障害年金を新たに請求する方は、年金の請求とあわせて手続きを進められる場合があります。申請の全体像は障害年金の申請5ステップも参考にしてください。

請求書が見当たらないときは、年金事務所に問い合わせれば案内してもらえます。ひとりで抱え込まず、相談支援専門員や福祉の窓口を頼ることもできます。

年金生活者支援給付金はいつから?支給時期と継続のしくみ

支給は、年金と同じく偶数月に2か月分がまとめて振り込まれるのが基本です。請求した月の翌月分から支給される流れで、認定の通知後に振り込まれます。

一度認定されたあとは、原則として毎年あらためて請求する必要はありません。ただし、毎年の所得状況をもとに、継続して受け取れるかどうかが確認されます。

所得が基準を上回った年は、その年は支給されないことがあります。後で基準以下に戻った場合の手続きは、年金事務所でご確認ください。

工賃収入があっても年金生活者支援給付金は受け取れる?

就労継続支援B型で工賃を受け取っている方は、「収入があると対象外になるのでは」と心配されることが多いです。

判断されるのは、収入そのものではなく「前年の所得」です。工賃の金額によっては、所得基準以下にとどまることもあります。

ただし、所得の計算方法は個別の状況で変わります。ご自身が対象になるかどうかは、必ず年金事務所の窓口でご確認ください。工賃の水準についてはB型工賃の平均の記事も参考になります。

障害者手帳をお持ちの方は、あわせて使える制度も確認しておくと安心です。精神障害者保健福祉手帳のメリットもご覧ください。

よくある質問

Q. 年金生活者支援給付金は申請しなくても自動でもらえますか?

A. 原則として、請求書の提出が必要です。対象になりそうな方には日本年金機構から案内が届くことが多いですが、届いた書類を見落としていないか確認しましょう。不明な場合は年金事務所へお尋ねください。

Q. 年金生活者支援給付金を受け取ると、障害年金は減りますか?

A. 障害年金とは別の給付金であり、障害年金の額が減るという仕組みではありません。ただし、ほかの制度との関係は状況で異なるため、窓口でご確認ください。

Q. 年金生活者支援給付金に更新はありますか?

A. 一度認定されると、原則として毎年の請求は不要です。ただし、毎年の所得状況で継続の可否が確認されます。住所や口座の変更があるときは、届出が必要になる場合があります。

Q. 障害年金の3級でも年金生活者支援給付金はもらえますか?

A. この給付金は、障害基礎年金の1級・2級が対象です。3級は障害基礎年金の対象外のため、一般には対象にならないと考えられます。詳しくは年金事務所でご確認ください。

琉仁福祉会ができるお手伝い

NPO法人琉仁福祉会は、沖縄県沖縄市と埼玉県で就労継続支援B型を運営しています。利用者さんの暮らしを支えるため、年金や福祉制度に関する情報提供や、相談先へのつなぎも大切にしています。

「自分が対象かどうか分からない」「手続きが不安」という方は、お気軽にご相談ください。制度の判断はそれぞれの窓口になりますが、整理するところから一緒に進められます。B型のしくみは就労継続支援B型とはで紹介しています。事業所の見学や体験のご相談も受け付けています。

まとめ

  • 年金生活者支援給付金は、障害基礎年金の1級・2級を受けている方への上乗せ給付です。
  • 前年所得が基準以下であることが条件で、請求書の提出が必要です。
  • 工賃収入があっても対象になる場合があります。まずは年金事務所で確認しましょう。

制度は改正されることがあります。最新の情報は、日本年金機構や年金事務所、お住まいの自治体の窓口でご確認ください。

お住まいの地域で相談できる窓口

就労継続支援B型をはじめとする障害福祉サービスの相談先は、お住まいの市区町村にあります。遠方の事業所を探すより、まず地元の窓口に当たるのが近道です。

  • 市区町村の障がい福祉担当窓口 — 受給者証の申請、制度全般の相談
  • 相談支援事業所 — サービス等利用計画の作成、事業所探しの相談
  • 基幹相談支援センター — 地域の相談支援の中核となる機関
  • 都道府県の精神保健福祉センター — こころの健康に関する専門相談

「どこに聞けばいいか分からない」という場合は、お住まいの市区町村の代表番号に電話して「障害福祉サービスについて相談したい」とお伝えください。担当窓口につないでもらえます。

沖縄にお住まいの方へ

NPO法人琉仁福祉会では、沖縄県沖縄市で就労継続支援B型事業所を運営しています。見学やご相談をご希望の方は 琉仁福祉会の公式サイト をご覧ください。お問い合わせフォーム からもご連絡いただけます。

Instagramで現場の様子を発信しています

LARGO沖縄のInstagram(@keep_largo)では、就労継続支援B型の作業風景や、利用者・職員の「今日のひとこと」、利用者募集の情報を毎日更新しています。記事では伝えきれない現場の空気を見てみてください。