発達障害支援センターとは|相談・発達支援・就労支援の3つの役割を精神保健福祉士が解説

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発達障害支援センターは、発達障害のある本人やご家族が、生活・発達・就労などについて専門的な相談ができる公的機関です。都道府県・政令指定都市ごとに設置されており、無料で利用できます。

この記事では、精神保健福祉士として発達障害のある方の支援に携わってきた経験から、発達障害支援センターの役割や利用方法、他の相談機関との違いについて分かりやすく解説します。

この記事で分かること

  • 発達障害支援センターの3つの主な支援内容
  • 利用できる対象者と相談の流れ
  • ハローワークや医療機関との違い

発達障害支援センターは、発達障害者支援法に基づき設置された専門機関で、相談・発達支援・就労支援・普及啓発という役割を担っています。利用は無料で、本人だけでなくご家族からの相談も可能です。まずは電話やメールで気軽に問い合わせてみることをおすすめします。

発達障害支援センターとは何をするところ?

発達障害支援センターは、自閉スペクトラム症・ADHD(注意欠如・多動症)・学習障害(LD)など発達障害のある方への支援を総合的に行う機関です。2005年の発達障害者支援法の施行にあわせて全国に設置が進み、現在は都道府県・政令指定都市ごとに1か所以上が運営されています。

運営は自治体直営のほか、社会福祉法人やNPO法人への委託によるケースも多く、地域によって名称が異なる場合があります。まずはお住まいの自治体のホームページで発達障害支援センターを検索し、担当エリアを確認するとよいでしょう。

発達障害支援センターの3つの支援内容

発達障害支援センターが担う支援は、主に次の3つに分けられます。

1. 相談支援

本人や家族からの日常生活・対人関係・子育てに関する相談に応じます。必要に応じて医療機関や療育機関の紹介も行います。

2. 発達支援

乳幼児期から成人期まで、ライフステージに応じた発達支援に関する助言を行います。ペアレントトレーニングや個別支援計画についての相談に対応しているセンターもあります。

3. 就労支援

ハローワークや障害者就業・生活支援センター、就労移行支援事業所などと連携しながら、就労に関する相談や情報提供を行います。就労継続支援B型などの福祉的就労につなぐ役割も担っています。

発達障害支援センターを利用できる対象者と条件

発達障害支援センターは、次のような方が利用できます。

  • 発達障害の診断を受けている方、または特性について悩みがある方
  • 発達障害のある方のご家族
  • 発達障害のある方に関わる保育・教育・就労の関係者

診断名がついていなくても、「発達障害かもしれない」という段階で相談できる点が特徴です。年齢制限を設けていないセンターが多く、乳幼児期から成人期まで幅広く対応しています。

発達障害支援センターの利用方法と相談の流れ

一般的な利用の流れは次のとおりです。

  1. 電話またはメールで相談を予約する
  2. 来所または電話で初回相談を行う
  3. 必要に応じて発達検査や医療機関の受診を案内される
  4. 継続的な相談や関係機関への紹介が行われる

相談は無料ですが、予約制のセンターがほとんどです。混雑状況によっては予約から相談まで数週間かかることもあるため、早めの問い合わせをおすすめします。

発達障害支援センターとハローワーク・医療機関との違い

発達障害に関する相談先は複数あり、それぞれ役割が異なります。違いを表にまとめました。

機関名 主な役割 対象者
発達障害支援センター 生活・発達・就労の総合相談、関係機関との連携 発達障害のある方・家族・関係者
ハローワーク 求人紹介、職業相談 就職を希望する方全般
障害者就業・生活支援センター 就業と生活の一体的な支援 障害のある方(就労中心)
医療機関 診断、治療、服薬管理 受診を希望する方

発達障害支援センターは、「どこに相談すればよいか分からない」という段階で総合窓口の役割を果たし、必要に応じて医療機関やハローワークなど適切な機関につないでくれる点が特徴です。

発達障害支援センターの相談は無料?費用について

発達障害支援センターの相談は、原則として無料です。ただし、紹介先の医療機関を受診する場合は、通常の医療費が別途かかります。精神科への通院が継続する場合は、自立支援医療(精神通院医療)を利用することで自己負担を軽減できる場合があります。制度の詳細はお住まいの自治体窓口でご確認ください。

発達障害支援センター利用後に活用できる福祉サービス

発達障害支援センターでの相談をきっかけに、次のような福祉サービスにつながるケースがあります。

  • 就労継続支援B型・就労移行支援などの福祉的就労
  • 精神障害者保健福祉手帳の取得
  • 自立支援医療(精神通院医療)の利用
  • 相談支援専門員による計画相談支援

当法人が運営する就労継続支援B型では、発達障害のある方も多く利用されており、それぞれの特性に合わせた作業内容や働き方を一緒に考えています。手帳の取得を検討されている方は、精神障害者保健福祉手帳とはの記事もあわせてご覧ください。

制度の詳細については、厚生労働省の障害福祉サービスについてもあわせてご確認ください。

よくある質問

Q. 発達障害支援センターは誰でも利用できますか?

A. 診断の有無にかかわらず、発達障害の特性について悩みのある本人やご家族、関係者が利用できます。年齢制限を設けていないセンターが多く、乳幼児期から成人期まで相談可能です。ただし対応範囲はセンターによって異なるため、事前に確認することをおすすめします。

Q. 発達障害支援センターとハローワークはどちらに相談すればよいですか?

A. 就職活動をどう進めればよいか分からない段階では、まず発達障害支援センターに相談することで、状況に応じた窓口を案内してもらえます。具体的な求人を探す段階になれば、ハローワークの障害者窓口とあわせて利用するとよいでしょう。

Q. 発達障害支援センターの相談に予約は必要ですか?

A. 多くのセンターで予約制を採用しています。地域によって対応状況が異なるため、お住まいの自治体の発達障害支援センターに事前に電話で確認することをおすすめします。

Q. 子どもだけでなく大人でも発達障害支援センターは利用できますか?

A. 利用できます。成人期になってから「発達障害かもしれない」と感じて相談するケースも多く、就労や対人関係の悩みについても相談対応しています。

Q. 発達障害支援センターで診断は受けられますか?

A. センター自体で診断を行うことは基本的にありません。必要に応じて発達検査や診断が可能な医療機関を紹介してもらえます。

精神保健福祉士から見た発達障害支援センターの活用のポイント

精神保健福祉士として現場で感じるのは、発達障害支援センターは「最初の相談窓口」として非常に頼りになる存在だということです。診断の有無や年齢を問わず相談できるため、「どこに相談すればいいか分からない」という段階でまず利用することをおすすめします。

当法人が運営する就労継続支援B型事業所でも、発達障害支援センターからの紹介で利用を開始される方が少なくありません。就労に不安のある方は、事業所見学や体験利用から始めることもできますので、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

発達障害支援センターは、発達障害のある方やご家族が無料で相談できる公的な総合窓口です。相談・発達支援・就労支援の3つの役割を担い、必要に応じて医療機関やハローワーク、福祉サービスへの橋渡しを行っています。「発達障害かもしれない」と感じた段階でも相談できるため、一人で悩まず、まずは問い合わせてみることをおすすめします。

お住まいの地域で相談できる窓口

就労継続支援B型をはじめとする障害福祉サービスの相談先は、お住まいの市区町村にあります。遠方の事業所を探すより、まず地元の窓口に当たるのが近道です。

  • 市区町村の障がい福祉担当窓口 — 受給者証の申請、制度全般の相談
  • 相談支援事業所 — サービス等利用計画の作成、事業所探しの相談
  • 基幹相談支援センター — 地域の相談支援の中核となる機関
  • 都道府県の精神保健福祉センター — こころの健康に関する専門相談

「どこに聞けばいいか分からない」という場合は、お住まいの市区町村の代表番号に電話して「障害福祉サービスについて相談したい」とお伝えください。担当窓口につないでもらえます。

沖縄にお住まいの方へ

NPO法人琉仁福祉会では、沖縄県沖縄市で就労継続支援B型事業所を運営しています。見学やご相談をご希望の方は 琉仁福祉会の公式サイト をご覧ください。お問い合わせフォーム からもご連絡いただけます。