福祉避難所とは|対象者・避難の流れ・事前準備5つを精神保健福祉士が解説

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福祉避難所は、災害時に一般の避難所での生活が難しい方のために、市町村が指定する避難所です。精神保健福祉士として相談を受ける中でも、「大きな音や人混みが苦手だけれど、災害のときはどうすればいいのか」というご相談は少なくありません。

特に沖縄では台風への備えが欠かせません。普段から知っておくだけで、いざというときの安心感が大きく変わります。

この記事で分かること

  • 福祉避難所の意味と、一般の避難所との違い
  • 対象になる方と、避難までの基本的な流れ
  • 今日からできる事前準備5つと持ち物の目安

結論:福祉避難所は「知って・相談して・備える」が大切

福祉避難所は、誰でも自由に入れる場所ではありません。多くの場合、まず指定避難所へ避難し、必要に応じて移る流れが基本です。ただし、自治体によって運用が異なります。

そのため、平常時に市町村の窓口や相談支援専門員へ確認しておくことが何より重要です。

福祉避難所とは?一般の避難所との違い

福祉避難所とは、高齢者や障害のある方、妊産婦、乳幼児など、特別な配慮が必要な方(要配慮者)を受け入れる避難所です。災害対策基本法にもとづき、市町村が施設を指定します。

一般の指定避難所は、体育館などに多くの人が集まります。そのため、環境の変化に敏感な方は負担を感じやすいのが実情です。

項目 指定避難所(一般) 福祉避難所
主な対象 地域の住民全般 配慮が必要な方とその家族など
主な場所 学校・体育館・公民館など 福祉施設・バリアフリー化された施設など
環境の特徴 人数が多く、にぎやか 少人数で、個別の配慮を受けやすい
指定の主体 市町村 市町村

福祉避難所の対象者は?精神障害のある方も使えるのか

対象は、高齢の方、身体・知的・精神障害のある方、難病のある方、妊産婦、乳幼児など幅広く想定されています。精神障害のある方も、環境の変化で症状が不安定になりやすい場合などは、対象として考えられます。

ただし、実際に受け入れられる対象は自治体や施設ごとに異なります。お住まいの市町村の窓口で、事前に確認しておくと安心です。

障害の状態を伝える場面では、精神障害者保健福祉手帳の情報が役立つこともあります。あわせて、自立支援医療(精神通院)で通院している医療機関も整理しておきましょう。

福祉避難所にはいつから・どうやって避難する?

近年は、災害が起きる前の段階から開設される場合もあります。一方で、被害状況の確認に時間がかかり、すぐには開設されない場合もあります。

避難の基本的な流れは次のとおりです。

  1. 自治体からの避難情報(ハザードマップや防災無線など)を確認する
  2. 安全に移動できるタイミングで、指定された避難先へ向かう
  3. 避難所の受付で、配慮が必要なことを具体的に伝える
  4. 必要に応じて、福祉避難所への移動や受け入れを相談する

お住まいの地域では、福祉避難所へ直接避難できる仕組みを設けている場合もあります。直接避難の可否は自治体ごとに異なるため、平常時に必ず確認してください。

福祉避難所に備える事前準備5つ

  1. 避難先を確認する:自宅周辺の指定避難所と、福祉避難所の指定状況を市町村の窓口で確認します。
  2. 個別避難計画について相談する:避難行動要支援者の名簿や個別避難計画の作成について、市町村や相談支援専門員に聞いておきます。
  3. 支援者を決める:家族や支援者、近所の方と、誰がどう動くかを話し合っておきます。
  4. 医療情報をまとめる:病名、服薬内容、主治医の連絡先を一枚の紙にします。お薬手帳も用意しましょう。
  5. 非常持ち出し品を整える:下の表を参考に、ご自身に必要なものを入れておきます。
分類 持ち物の例
医療関係 お薬、お薬手帳、診察券、障害者手帳のコピー
安心グッズ 耳栓、アイマスク、普段使っているタオルなど
生活用品 飲料水、食料、携帯充電器、衛生用品
連絡先メモ 家族・支援者・相談先の電話番号

なお、服薬は災害時こそ中断しないことが大切です。お薬の予備をどの程度持っておくかは、主治医や薬剤師にご相談ください。

福祉避難所のデメリットや注意点は?

福祉避難所は心強い仕組みですが、注意したい点もあります。

  • 数に限りがあり、希望してもすぐに入れない場合がある
  • 開設までに時間がかかる場合がある
  • 食料や物資が十分でない可能性があり、自分で備えておく必要がある
  • 受け入れ対象や手続きが、自治体によって異なる

こうした点から、「福祉避難所があるから大丈夫」と考えすぎず、自宅での備蓄や支援者との連携も並行して進めることをおすすめします。

就労継続支援B型の利用者が備えておきたいこと

事業所に通っている方は、通所中に災害が起きる可能性もあります。事業所の避難方法や連絡手段を、あらかじめ職員と共有しておくと安心です。

就労継続支援B型の事業所では、緊急時の連絡体制や避難の流れを定めていることが一般的です。分からない点は、遠慮なく職員へ聞いてください。

また、日頃から相談支援専門員と防災について話しておくと、個別避難計画づくりの相談もスムーズです。制度の全体像は、厚生労働省の障害福祉サービスの解説ページや、WAM NETでも確認できます。

よくある質問

Q. 福祉避難所には誰でも避難できますか?

A. 誰でも自由に避難できるわけではありません。対象者や受け入れ方法は市町村ごとに定められています。まずはお住まいの自治体の窓口で、ご自身が対象になるかをご確認ください。

Q. 福祉避難所へ家族も一緒に避難できますか?

A. 付き添いの家族が同行できる場合もありますが、受け入れ範囲は自治体や施設により異なります。事前に窓口へ確認しておくと、当日の迷いを減らせます。

Q. 福祉避難所の費用はかかりますか?

A. 一般的に、避難所の利用そのものに費用を求められることは想定されていません。ただし、運用は自治体により異なるため、詳しくはお住まいの市町村へご確認ください。

Q. 精神障害があると、福祉避難所の対象になりますか?

A. 精神障害のある方も、配慮が必要な状況であれば対象として考えられます。ただし、判断は自治体や施設ごとに異なります。主治医や相談支援専門員と相談しながら、窓口で確認してみましょう。

琉仁福祉会へのご相談

NPO法人琉仁福祉会は、沖縄県沖縄市と埼玉県で就労継続支援B型を運営しています。災害への備えや日々の暮らしの不安など、福祉に関するご相談もお気軽にお寄せください。見学や体験利用も受け付けています。

まとめ

福祉避難所は、配慮が必要な方が安心して避難生活を送るための大切な仕組みです。一方で、対象や運用は自治体で異なり、すぐに使えるとは限りません。

まずは避難先の確認、支援者との話し合い、医療情報の整理から始めてみてください。精神保健福祉士として、皆さまの「もしも」への備えを応援しています。なお、本記事は一般的な情報であり、個別の判断は各自治体や専門職へご確認ください。

お住まいの地域で相談できる窓口

就労継続支援B型をはじめとする障害福祉サービスの相談先は、お住まいの市区町村にあります。遠方の事業所を探すより、まず地元の窓口に当たるのが近道です。

  • 市区町村の障がい福祉担当窓口 — 受給者証の申請、制度全般の相談
  • 相談支援事業所 — サービス等利用計画の作成、事業所探しの相談
  • 基幹相談支援センター — 地域の相談支援の中核となる機関
  • 都道府県の精神保健福祉センター — こころの健康に関する専門相談

「どこに聞けばいいか分からない」という場合は、お住まいの市区町村の代表番号に電話して「障害福祉サービスについて相談したい」とお伝えください。担当窓口につないでもらえます。

沖縄にお住まいの方へ

NPO法人琉仁福祉会では、沖縄県沖縄市で就労継続支援B型事業所を運営しています。見学やご相談をご希望の方は 琉仁福祉会の公式サイト をご覧ください。お問い合わせフォーム からもご連絡いただけます。