居宅介護とは|対象者・サービス3種類と利用開始までの流れを精神保健福祉士が解説

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「一人暮らしをしたいけれど、家事や身の回りのことに不安がある」という方に知っていただきたいのが居宅介護です。居宅介護は、自宅にホームヘルパーが訪問し、入浴や家事などの支援を受けられる障害福祉サービスです。

この記事では、就労継続支援B型事業所の現場で相談を受けてきた精神保健福祉士の立場から、居宅介護の対象者・サービス内容・申請の流れを分かりやすく解説します。

この記事で分かること

  • 居宅介護の対象者とサービス内容3種類
  • 利用開始までの申請手順と必要な認定
  • 就労継続支援B型と組み合わせて利用する際のポイント

結論から言うと、居宅介護は身体障害だけでなく、精神障害のある方も障害支援区分の認定を受ければ利用できる可能性があるサービスです。まずはお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口や相談支援専門員に相談することから始まります。

居宅介護とは

居宅介護とは、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの一つで、ホームヘルパー(訪問介護員)が利用者の自宅を訪問し、日常生活の支援を行うサービスです。「ホームヘルプ」とも呼ばれています。入浴・排せつ・食事などの身体介護や、掃除・洗濯・調理などの家事援助、通院時の介助などを受けることができます。

体調の波がある精神障害の方にとって、生活のベースとなる自宅での支援を受けられることは、就労を続けるうえでも大きな助けになります。

居宅介護の対象者は?

居宅介護を利用するには、市区町村による障害支援区分の認定を受け、区分1以上と判定される必要があります(通院等介助を除く一部サービスを除く)。対象となるのは、身体障害・知的障害・精神障害・難病などにより日常生活に支援が必要な方です。

精神障害のある方の場合、精神障害者保健福祉手帳の有無だけでなく、実際の生活状況をもとに区分認定が行われます。手帳については精神障害者保健福祉手帳とはの記事もあわせてご確認ください。

居宅介護で受けられるサービス内容は?

居宅介護のサービス内容は、主に次の3種類に分けられます。

サービス区分 内容 具体例
身体介護 身体に直接触れて行う介助 入浴介助、排せつ介助、食事介助など
家事援助 日常生活を送るための家事支援 掃除、洗濯、調理、買い物の代行など
通院等介助 通院や外出時の移動支援 病院への同行、手続きの付き添いなど

利用者本人が行うことが難しい家事や身体介助を代わりに行ってもらうことで、生活の基盤を安定させながら就労や社会参加を続けやすくなります。

居宅介護の利用料金は?

居宅介護の利用料は、原則として費用の1割が利用者負担となり、世帯の所得に応じて月ごとの負担上限額が設定されています。低所得の世帯では負担が軽減される仕組みもあるため、正確な負担額は自治体の窓口で確認することをおすすめします。

居宅介護の申請手順・利用開始までの流れ

居宅介護を利用するまでの流れは、おおむね次の3ステップです。

  1. 相談・申請:市区町村の障害福祉担当窓口や相談支援専門員に相談し、利用申請を行います。
  2. 認定調査・支給決定:障害支援区分の認定調査を受け、サービス等利用計画に基づいて市区町村が支給量を決定します。
  3. 事業者との契約・利用開始:居宅介護を行う事業者と契約し、ホームヘルパーの訪問による支援がスタートします。

申請から利用開始までは一定の期間がかかるため、生活に支援が必要と感じたら早めに相談しておくと安心です。

居宅介護と重度訪問介護の違いは?

似たサービスに重度訪問介護がありますが、こちらは重度の肢体不自由や重度の知的・精神障害があり、常時介護を必要とする方を対象とした、より長時間・包括的な支援です。居宅介護は比較的短時間の訪問支援が中心である点が異なります。どちらが適しているかは、障害支援区分の認定結果や生活状況によって判断されるため、窓口での相談が必要です。

また、自宅で居宅介護を利用しながら暮らす方法のほかに、共同生活の中で世話人の支援を受けながら暮らす選択肢もあります。住まい方の比較検討にはグループホーム(共同生活援助)とはの記事もあわせてご参考ください。

居宅介護のデメリット・注意点

居宅介護を検討する際は、次の点にも注意が必要です。

  • 障害支援区分の認定調査を受ける必要があり、利用開始までに時間がかかること
  • 事業所や地域によって、利用できるヘルパーの人数や時間帯に限りがある場合があること
  • サービス内容によっては利用者負担が発生すること

「どのサービスをどのくらい使うか」は、生活全体のバランスを見ながら相談支援専門員と一緒に決めていくことが大切です。

よくある質問

Q. 居宅介護はどんな人が利用できますか?

A. 障害支援区分の認定を受け、区分1以上と判定された方が対象です(サービス内容によって異なる場合があります)。身体・知的・精神障害や難病のある方が対象になり得ます。

Q. 居宅介護と家事代行サービスは何が違いますか?

A. 居宅介護は障害福祉サービスとして公的な制度に基づいて提供され、利用者負担にも上限が設けられています。民間の家事代行サービスとは制度の位置づけが異なります。

Q. 精神障害があっても居宅介護を利用できますか?

A. 精神障害のある方も対象になり得ます。ただし実際の利用可否は障害支援区分の認定結果によって判断されるため、まずは窓口や相談支援専門員にご相談ください。

Q. 居宅介護の利用料金の目安はどれくらいですか?

A. 原則1割負担で、世帯の所得に応じた月額上限が設けられています。正確な金額は世帯状況によって異なるため、自治体窓口でご確認ください。

Q. 居宅介護を使いながら就労継続支援B型を利用できますか?

A. 生活面を居宅介護で支えながら、日中は就労継続支援B型で働くという組み合わせは可能です。利用時間帯の調整については、それぞれの事業所や相談支援専門員と相談しながら進めることになります。

生活の支援と両立できる働き方をご相談ください

NPO法人琉仁福祉会では、沖縄県沖縄市と埼玉県で就労継続支援B型事業所を運営しています。居宅介護などの生活支援を受けながら、自分のペースで働きたいという方のご相談にも、精神保健福祉士が対応しています。生活と仕事の両立について、まずはお気軽にお問い合わせください。

まとめ

居宅介護は、自宅での身体介護・家事援助・通院等介助を受けられる障害福祉サービスで、精神障害のある方も障害支援区分の認定を受ければ利用できる可能性があります。申請は「相談」「認定調査・支給決定」「契約・利用開始」の3ステップで進みます。制度の詳細は厚生労働省の障害福祉サービスに関するページもあわせてご確認いただき、まずはお住まいの窓口に相談することから始めてみてください。

お住まいの地域で相談できる窓口

就労継続支援B型をはじめとする障害福祉サービスの相談先は、お住まいの市区町村にあります。遠方の事業所を探すより、まず地元の窓口に当たるのが近道です。

  • 市区町村の障がい福祉担当窓口 — 受給者証の申請、制度全般の相談
  • 相談支援事業所 — サービス等利用計画の作成、事業所探しの相談
  • 基幹相談支援センター — 地域の相談支援の中核となる機関
  • 都道府県の精神保健福祉センター — こころの健康に関する専門相談

「どこに聞けばいいか分からない」という場合は、お住まいの市区町村の代表番号に電話して「障害福祉サービスについて相談したい」とお伝えください。担当窓口につないでもらえます。

沖縄・埼玉にお住まいの方へ

NPO法人琉仁福祉会では、沖縄県沖縄市と埼玉県川口市で就労継続支援B型事業所を運営しています。見学やご相談をご希望の方は 琉仁福祉会の公式サイト をご覧ください。お問い合わせフォーム からもご連絡いただけます。