特別支援学校を卒業した後、どのような進路を選べばよいか悩むご本人・ご家族は少なくありません。卒業後の進路は一般就労だけでなく、就労移行支援や就労継続支援B型など複数の選択肢があり、それぞれ特徴が異なります。この記事では、精神保健福祉士として日々B型事業所の支援に携わる立場から、特別支援学校卒業後の主な進路とその選び方、在学中からできる準備について解説します。
この記事で分かること
- 特別支援学校卒業後に選べる主な進路とそれぞれの特徴
- 就労継続支援B型を選ぶ際の判断基準
- 在学中から始められる進路準備のポイント
結論から言うと、特別支援学校卒業後の進路は「一般就労」「就労移行支援」「就労継続支援B型」「生活介護」などが中心です。在学中の職場実習や体験利用を通じて、本人の体力・特性に合った進路を見極めることが何より大切です。焦って一つの進路に決めず、複数の事業所を見学・体験してから選ぶことをおすすめします。
特別支援学校卒業後の進路にはどんな選択肢がありますか?
特別支援学校卒業後の進路は、大きく分けて次の4つです。本人の体力や対人関係の状況、生活リズムによって向き不向きがあるため、それぞれの特徴を知ったうえで比較することが大切です。
| 進路 | 主な対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| 一般就労 | 企業等で雇用契約を結んで働ける方 | 障害者雇用枠での就職を含む。給与収入が得られる |
| 就労移行支援 | 一般就労を目指す方 | 原則2年間、職場実習や求職活動の支援を受けられる |
| 就労継続支援B型 | 雇用契約を結ばずに自分のペースで働きたい方 | 体調や特性に配慮しながら工賃を得て働ける |
| 生活介護 | 常時介護や生活支援が必要な方 | 日中活動や身体介護が中心 |
特別支援学校卒業後、一般就労はどれくらい実現していますか?
卒業後すぐに一般就労へ進む方もいれば、就労移行支援や就労継続支援B型を経て段階的にステップアップする方もいます。進路の実現状況は在籍する学校や地域、本人の状況によって大きく異なるため、正確な数値については在籍校の進路指導部やお住まいの自治体の窓口でご確認ください。
大切なのは、卒業と同時に一般就労がゴールと決めつけないことです。就労移行支援や就労継続支援B型を経由してから一般就労に移る方も多く、進路は一度きりの選択ではありません。
特別支援学校卒業後に就労継続支援B型を選ぶ基準は?
就労継続支援B型を選ぶかどうかの判断基準には、次のようなポイントがあります。
- 体力面で長時間労働や毎日の通勤が難しい
- 対人関係やコミュニケーションに配慮が必要
- 生活リズムがまだ安定していない
- まずは働く経験を積みながら自信をつけたい
これらに当てはまる場合、就労継続支援B型は本人のペースを尊重しながら働く経験を積める選択肢になります。判断に迷うときは、学校の進路担当や相談支援専門員に相談しながら、個別の教育支援計画の内容も踏まえて検討するとよいでしょう。
特別支援学校在学中にできる進路準備とは?
進路選びで後悔しないために、在学中から次のような準備を進めておくことをおすすめします。
- 在学中に複数の事業所を見学し、雰囲気や作業内容を比較する
- 職場実習や体験利用に参加し、実際の働き方を体感する
- 個別の教育支援計画の内容を進路担当・保護者・本人で共有する
- 障害者手帳や受給者証の申請準備を早めに進める
- 卒業後に利用したい制度について相談支援専門員に相談しておく
在学中の実習や体験利用は、本人に合った進路かどうかを見極める貴重な機会です。就労継続支援B型とはで事業所の1日の流れなども確認しながら、具体的にイメージしておくと安心です。
特別支援学校卒業後、就労移行支援とB型のどちらを選ぶべき?
一般就労を目指しているものの、いきなり企業就労は不安が大きいという場合は就労移行支援、まずは自分のペースで働く経験を積みたい場合は就労継続支援B型が向いています。どちらも卒業後すぐに利用でき、状況に応じて移行することも可能です。両者の違いについては就労継続支援B型と就労移行支援の違いで詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
特別支援学校卒業後の相談窓口はどこにありますか?
進路について迷ったときは、一人で抱え込まずに次のような窓口に相談してみましょう。
- 在籍する特別支援学校の進路指導部
- 相談支援専門員(計画相談支援事業所)
- 基幹相談支援センター
- ハローワークの専門援助窓口
障害福祉サービス全体の制度概要は、厚生労働省 障害福祉サービスの概要でも確認できます。制度は改正されることがあるため、最新情報はお住まいの自治体窓口でもご確認ください。
よくある質問
Q. 特別支援学校卒業後にすぐ一般就労できなかったらどうなりますか?
A. すぐに一般就労が難しい場合は、就労移行支援や就労継続支援B型を利用しながら経験を積む方法があります。本人のペースに合わせて、後から進路を見直すことも可能です。
Q. 特別支援学校在学中に就労継続支援B型を体験できますか?
A. 多くのB型事業所では在学中の実習や体験利用を受け入れています。学校の進路担当を通じて、希望する事業所に相談してみましょう。
Q. 特別支援学校卒業後、一度選んだ進路を変更できますか?
A. 進路は一度決めたら固定というわけではありません。就労移行支援からB型へ、あるいはその逆へ移行することも可能です。相談支援専門員に相談しながら見直せます。
Q. 特別支援学校の進路指導ではどんな支援を受けられますか?
A. 実習先の紹介や個別の教育支援計画の作成、福祉・労働機関との連携など、卒業後の生活を見据えた支援を受けられます。詳しくは在籍校の進路担当にご確認ください。
琉仁福祉会にご相談ください
NPO法人琉仁福祉会では、沖縄県沖縄市と埼玉県で就労継続支援B型事業所を運営しています。特別支援学校在学中の実習や体験利用も受け付けていますので、卒業後の進路について不安がある方は、精神保健福祉士が在籍するスタッフまでお気軽にご相談ください。見学だけでも歓迎しています。
まとめ
特別支援学校卒業後の進路には、一般就労・就労移行支援・就労継続支援B型・生活介護など複数の選択肢があります。どれか一つに焦って決めるのではなく、在学中の見学や実習、体験利用を通じて本人に合った進路を見極めることが大切です。迷ったときは、学校の進路担当や相談支援専門員など専門家に相談しながら、後悔のない進路選びを進めていきましょう。
お住まいの地域で相談できる窓口
就労継続支援B型をはじめとする障害福祉サービスの相談先は、お住まいの市区町村にあります。遠方の事業所を探すより、まず地元の窓口に当たるのが近道です。
- 市区町村の障がい福祉担当窓口 — 受給者証の申請、制度全般の相談
- 相談支援事業所 — サービス等利用計画の作成、事業所探しの相談
- 基幹相談支援センター — 地域の相談支援の中核となる機関
- 都道府県の精神保健福祉センター — こころの健康に関する専門相談
「どこに聞けばいいか分からない」という場合は、お住まいの市区町村の代表番号に電話して「障害福祉サービスについて相談したい」とお伝えください。担当窓口につないでもらえます。
沖縄にお住まいの方へ
NPO法人琉仁福祉会では、沖縄県沖縄市で就労継続支援B型事業所を運営しています。見学やご相談をご希望の方は 琉仁福祉会の公式サイト をご覧ください。お問い合わせフォーム からもご連絡いただけます。

