障害者控除とは|対象者3区分と控除額・申告5ステップを精神保健福祉士が解説

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障害者控除は、障害のある方ご本人や、障害のある家族を扶養している方の税金を軽くする所得控除の仕組みです。精神保健福祉士として相談を受けていると、「手帳を持っているのに申告していなかった」という声を少なくありません。

制度を知らないだけで、本来受けられる控除を逃してしまうのはもったいないことです。この記事では、やさしく順番に整理します。

この記事で分かること

  • 障害者控除の対象者と3つの区分
  • 区分ごとの控除額と、手帳の等級との関係
  • 確定申告・年末調整での申告手順5ステップ

結論:手帳があれば障害者控除を受けられる可能性があります

精神障害者保健福祉手帳や身体障害者手帳、療育手帳をお持ちの方は、障害者控除の対象になる可能性があります。本人だけでなく、生計を一にする配偶者や扶養親族に障害がある場合も対象です。

ただし、最終的な判断は税務署や市区町村の窓口になります。迷ったときは、お住まいの地域の窓口でご確認ください。

障害者控除とは何ですか?仕組みを分かりやすく解説

障害者控除とは、所得税や住民税を計算するとき、所得から一定額を差し引ける制度です。差し引く金額が大きいほど、課税される所得が減り、税負担が軽くなります。

対象となる人は、納税者本人、同一生計配偶者、扶養親族のいずれかに障害がある場合です。詳しい条件は国税庁の障害者控除のページでも確認できます。

障害者控除の対象者は?3つの区分を整理

障害者控除には、次の3つの区分があります。どれに当てはまるかで、控除額が変わります。

  1. 障害者:一般的な障害のある方
  2. 特別障害者:障害の程度が重い方
  3. 同居特別障害者:特別障害者で、納税者や配偶者、親族と同居している方

精神障害者保健福祉手帳は、1級が特別障害者、2級・3級が障害者の扱いになるのが一般的です。身体障害者手帳や療育手帳でも、等級によって区分が決まります。

障害者控除の控除額はいくら?区分別の一覧

所得税の控除額は、次のとおりです。住民税は金額が異なるため、市区町村の案内でご確認ください。

区分 所得税の控除額 主な対象の目安
障害者 27万円 精神障害者保健福祉手帳2級・3級など
特別障害者 40万円 精神障害者保健福祉手帳1級など
同居特別障害者 75万円 特別障害者で同居している親族など

実際に減る税額は、所得や税率によって人それぞれです。金額の目安として参考にしてください。

障害者控除は手帳がないと受けられない?

多くの場合、障害者手帳が判断の目安になります。一方で、手帳がなくても対象になる場合があります。たとえば、65歳以上で障害の程度が一定以上と認められた方は、市区町村が「障害者控除対象者認定書」を交付することがあります。

認定の可否や必要書類は自治体で異なります。まずは精神障害者保健福祉手帳とはの記事も参考に、手帳の有無や等級を確認してみてください。

障害者控除の申告方法は?確定申告・年末調整の5ステップ

申告の流れは、次の5ステップです。

  1. 対象になる人(本人・配偶者・扶養親族)を確認する
  2. 手帳の等級や認定書を手元に用意する
  3. 会社員の方は、年末調整の書類に障害の区分を記入する
  4. 自営業や年末調整で漏れた方は、確定申告書に記入する
  5. 不明点は税務署の窓口や相談ダイヤルで確認する

申告を忘れていた場合も、過去の分について還付申告ができることがあります。何年前まで可能かは、税務署でご確認ください。

障害者控除と医療費・福祉サービスの関係は?

障害者控除とあわせて、医療費の負担を軽くする制度もあります。たとえば自立支援医療(精神通院)とはの記事で紹介している制度は、通院にかかる自己負担を抑える仕組みです。

働く面では、就労継続支援B型とはの記事のとおり、工賃を得ながら自分のペースで働けます。収入が増えたときの税の扱いも、早めに知っておくと安心です。

福祉サービス全体の概要は、厚生労働省の障害福祉サービスのページが参考になります。

障害者控除を受けるときの注意点は?

申告のときは、いくつか気をつけたい点があります。まず、手帳の写しや認定書は、提出を求められたときにすぐ出せるよう保管しておきましょう。

次に、扶養に入っている家族の障害の区分も、毎年見直すことが大切です。同居かどうかで控除額が変わるため、住所や生活の状況に変化があった年は特に注意してください。

また、住民税の控除額や手続きは、市区町村ごとに案内が異なる場合があります。不安なときは、一人で抱え込まず、窓口や相談支援専門員に尋ねてみてください。

よくある質問

Q. 障害者控除は本人が働いていなくても使えますか?

A. 本人に所得がない場合、本人の控除は使えないことがあります。ただし、障害のある方を扶養している家族が、扶養親族として受けられる場合があります。個別の判断は税務署にご確認ください。

Q. 障害者控除の申告はいつまでにすればよいですか?

A. 会社員の方は、一般に年末調整の時期に書類を出します。確定申告は例年、翌年の春に受け付けられます。期限は年によって変わることがあるため、国税庁の案内をご覧ください。

Q. 手帳の等級が変わったら、控除はどうなりますか?

A. 等級が変わると、障害者と特別障害者の区分が変わることがあります。更新後の手帳を手元に用意し、年末調整や確定申告で正しい区分を記入してください。迷う場合は窓口で相談しましょう。

Q. 障害者控除を受けると何かデメリットはありますか?

A. 一般的に、控除を受けることで不利益が生じることは多くありません。会社に障害を知られたくない場合の書類の出し方などは、事前に総務担当や税務署へ相談するのがおすすめです。

琉仁福祉会からのご案内

NPO法人琉仁福祉会は、沖縄県沖縄市と埼玉県で就労継続支援B型を運営しています。制度のことや働き方、暮らしのお金について不安があれば、見学や相談だけでもお気軽にお越しください。

まとめ

障害者控除は、手帳の等級や同居の有無によって、控除額が3段階に分かれる制度です。申告しないと受けられないため、対象になりそうなら早めに確認しましょう。

この記事は、精神保健福祉士として福祉の現場に立つ田中圭周が、一般的な情報をまとめたものです。個別の税務判断は、税務署や市区町村の窓口、税理士などの専門家にご相談ください。

お住まいの地域で相談できる窓口

就労継続支援B型をはじめとする障害福祉サービスの相談先は、お住まいの市区町村にあります。遠方の事業所を探すより、まず地元の窓口に当たるのが近道です。

  • 市区町村の障がい福祉担当窓口 — 受給者証の申請、制度全般の相談
  • 相談支援事業所 — サービス等利用計画の作成、事業所探しの相談
  • 基幹相談支援センター — 地域の相談支援の中核となる機関
  • 都道府県の精神保健福祉センター — こころの健康に関する専門相談

「どこに聞けばいいか分からない」という場合は、お住まいの市区町村の代表番号に電話して「障害福祉サービスについて相談したい」とお伝えください。担当窓口につないでもらえます。

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