就労継続支援B型とは|対象者・工賃・1日の流れを精神保健福祉士がわかりやすく解説

就労継続支援B型は、一般企業での就労が難しい障害のある方が、自分のペースで働ける障害福祉サービスです。雇用契約を結ばないため、体調や障害特性に合わせて無理なく通えるのが大きな特徴です。

この記事では、現役の精神保健福祉士の立場から、就労継続支援B型をはじめての方にもわかるよう丁寧に解説します。対象者・工賃・A型との違い・1日の流れ・利用までの手続きまで、知りたい情報を一通り網羅しました。

就労継続支援B型とは

就労継続支援B型は、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの一つです。通称「B型作業所」とも呼ばれます。

一般就労が難しい方や、いきなりフルタイム勤務が不安な方が、自分のペースで働ける場です。社会参加と工賃の獲得を、無理なく両立できます。

雇用契約を結ぶ就労継続支援A型と違い、B型は雇用契約を結びません。そのため最低賃金の適用はなく工賃は低めです。一方で、休みやすさや作業内容の柔軟性があります。

就労継続支援B型を利用できる人

次のいずれかに当てはまる方が対象となります。

  • 一般企業や就労継続支援A型での就労経験があり、年齢や体力面で雇用継続が難しくなった方
  • 就労移行支援を利用したが、企業への就職に結びつかなかった方
  • 50歳以上の方、または障害基礎年金1級を受給している方
  • 上記に該当しなくても、就労アセスメントによりB型の利用が適当と判断された方

障害の種別は問いません。精神障害・発達障害・知的障害・身体障害・難病のある方が利用しています。手帳がない方でも、医師の診断や自治体の判断により利用できる場合があります。

就労継続支援A型との違い

A型とB型の主な違いを表にまとめました。

比較項目 A型 B型
雇用契約 あり なし
賃金/工賃 最低賃金以上 全国平均で月17,000円前後
勤務時間 4〜8時間程度 1〜6時間程度(柔軟)
対象年齢 原則18〜65歳未満 制限なし
体調への配慮 あり より柔軟

「働きたい気持ちはあるが、毎日決まった時間に通うのは難しい」という方には、B型のほうがフィットしやすい傾向があります。

工賃のしくみ

B型事業所での「工賃」は、作業の成果に応じて支払われる対価です。雇用契約ではないため最低賃金の対象外となります。

ただし、厚生労働省は工賃向上を継続的な政策目標としています。そのため、全国平均は年々少しずつ上昇しています。

工賃は事業所によって幅があります。作業内容(軽作業・農作業・パン製造・清掃など)や受注状況によって変動します。利用を検討する際は、事業所見学のときに直近の平均工賃を確認することをおすすめします。

就労継続支援B型 1日の流れ(例)

事業所によって異なりますが、典型的な1日の流れは次のようなイメージです。

  • 9:30 通所・朝礼・体調確認
  • 10:00 午前の作業(軽作業・内職など)
  • 12:00 昼食・休憩
  • 13:00 午後の作業
  • 15:00 振り返り・掃除
  • 15:30 帰宅

体調に応じて午前のみ・午後のみの利用も可能です。週3日からのスタートもできます。「いきなりフルでは不安」という方も、慣らしながら無理なく通所できます。

就労継続支援B型を利用するまでの流れ

利用開始までは、大まかに次のステップを踏みます。

  1. 市区町村の障害福祉窓口に相談(または相談支援事業所に連絡)
  2. 就労アセスメントを就労移行支援事業所などで受ける
  3. 利用したいB型事業所を見学・体験利用
  4. 相談支援専門員と一緒にサービス等利用計画案を作成
  5. 市区町村から受給者証(障害福祉サービス受給者証)が交付
  6. 事業所と契約し、通所開始

申請から利用開始まではおおむね1〜2か月かかります。「自分でも利用できるかわからない」という段階でも構いません。まずはお住まいの自治体の窓口や相談支援事業所に問い合わせてみてください。

利用にかかる費用

利用者負担は前年度の世帯所得に応じて月額上限が決められています。多くの方は自己負担0円または月額数千円の範囲で利用できます。

生活保護受給世帯や市町村民税非課税世帯は、負担上限額が0円となります。なお、昼食代や材料費など実費は別途かかる場合があります。

よくある質問

体調が悪い日は休めますか

はい、休めます。雇用契約ではないため、当日の連絡で休んでも問題ありません。むしろ「無理せず通所を続けること」が大切にされる場です。

何歳から利用できますか

原則18歳以上です。特別支援学校卒業後すぐに利用するケースもあります。年齢の上限はありません。

工賃だけで生活できますか

工賃のみで自立した生活を送るのは、現状では難しいといえます。多くの方は障害年金や生活保護などと組み合わせて生活されています。利用と並行して、お住まいの自治体の窓口で利用可能な制度を確認することをおすすめします。

琉仁福祉会の就労継続支援B型事業所について

NPO法人琉仁福祉会では、沖縄県沖縄市埼玉県で就労継続支援B型事業所を運営しています。精神障害・発達障害のある方を中心に、お一人おひとりの体調や得意なことに合わせた支援を行っています。

  • 見学・体験利用は随時受け付けています
  • ご家族・支援者の方からのご相談も歓迎です
  • 受給者証をお持ちでない方も、取得の流れからご案内します

「自分に合うかわからない」という段階でも構いません。まずはお気軽にお問い合わせください。

まとめ

就労継続支援B型は、一般就労が難しい方でも自分のペースで働ける柔軟性の高い福祉サービスです。利用にあたっては手続きが必要ですが、相談支援専門員や事業所スタッフが伴走してくれます。

「働きたいけれど不安がある」「家族の今後を考えたい」という方は、まずは見学から始めてみませんか。琉仁福祉会では、利用を検討されているご本人・ご家族からのご相談をいつでもお待ちしています。

お住まいの地域で相談できる窓口

就労継続支援B型をはじめとする障害福祉サービスの相談先は、お住まいの市区町村にあります。遠方の事業所を探すより、まず地元の窓口に当たるのが近道です。

  • 市区町村の障がい福祉担当窓口 — 受給者証の申請、制度全般の相談
  • 相談支援事業所 — サービス等利用計画の作成、事業所探しの相談
  • 基幹相談支援センター — 地域の相談支援の中核となる機関
  • 都道府県の精神保健福祉センター — こころの健康に関する専門相談

「どこに聞けばいいか分からない」という場合は、お住まいの市区町村の代表番号に電話して「障害福祉サービスについて相談したい」とお伝えください。担当窓口につないでもらえます。

沖縄・埼玉にお住まいの方へ

NPO法人琉仁福祉会では、沖縄県沖縄市と埼玉県川口市で就労継続支援B型事業所を運営しています。見学やご相談をご希望の方は 琉仁福祉会の公式サイト をご覧ください。お問い合わせフォーム からもご連絡いただけます。